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はじめに
子育ての喜びと共に、赤ちゃんのちょっとした行動が心配事になることもあります。夜泣きや夜驚症といった睡眠時の症状は、多くの親が経験する課題の一つです。適切な対処法を知ることで、お子さんとの時間をより充実したものにできるでしょう。本記事では、1歳児の夜驚症に焦点を当て、理解を深め、対処法をご紹介します。
夜驚症とは
夜驚症は、乳幼児期によくみられる一過性の睡眠障害です。寝ている最中に突然、大声を上げたり激しく体を動かしたりする様子が特徴的です。この症状は、ノンレム睡眠の際に部分的に覚醒が起こり、怖がったり混乱したりすることが原因と考えられています。
夜驚症の症状
夜驚症の主な症状には以下のようなものがあります。
- 突然の大声や叫び声
- 不安げな表情や激しい体の動き
- 周囲への反応が乏しい
- 発作後の記憶がない
この状態は数分から30分ほど続きますが、自然と落ち着いてくるのが一般的です。しかし、頻度が高かったり症状が重い場合は、医師に相談することが重要です。
1歳児の夜驚症
夜驚症は通常、3歳前後から起こり始めることが多いですが、1歳児でも発症する可能性はあります。まれではありますが、1歳の赤ちゃんに夜驚症の症状が見られた場合は、落ち着いて対応することが大切です。
1歳児の夜驚症は、脳の発達過程における一時的な現象であり、専門的な治療は必要ありません。しかし、頻度が高かったり、発熱や呼吸困難を伴う場合などは、小児科を受診し原因の確認をする必要があります。
夜驚症の原因
夜驚症の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、以下のような要因が関係していると考えられています。
脳の発達
子どもの脳は発達段階にあり、睡眠と覚醒を制御する部分がまだ未熟なため、ノンレム睡眠から部分的に覚醒してしまうことがあります。これが夜驚症の主な原因だと指摘されています。
夜驚症は一般的に3歳前後から起こり始め、10歳前後でほとんどの子どもで症状が消失します。これは、脳の発達に伴い睡眠と覚醒のメカニズムが整っていくためです。
遺伝的要因
夜驚症には遺伝的な影響があると考えられています。両親や兄弟に夜驚症の症状があった場合、その子どもにも発症しやすくなる傾向にあります。
環境的要因
夜驚症のきっかけとなる環境的要因も指摘されています。
- 睡眠不足
- 生活リズムの乱れ
- ストレス
- 発熱や感染症
- 睡眠呼吸障害
このような要因により、脳の活動が過剰になり、夜驚症が引き起こされる可能性があります。
夜驚症への対処法
夜驚症への対処法としては、落ち着いて見守ることが基本となります。症状が重い場合は、医師に相談することをおすすめします。
症状発生時の対応
夜驚症の発作が起きた時の対応としては、以下のようなことが重要です。
- 無理に起こしたり制止したりしない
- 危険がないよう安全を確保する
- 落ち着いて見守る
- 発作後は優しく声をかけ、安心させる
発作中は混乱しているため、無理に起こそうとすると逆効果になる可能性があります。子どもの安全を確保した上で、落ち着くまで見守りましょう。
生活リズムの改善
夜驚症の発症を予防し、症状を和らげるには、生活リズムを整えることが効果的です。
- 規則正しい就寝時間を守る
- 十分な睡眠時間を確保する
- ストレスを溜めないよう気をつける
- 室温や照明などの就寝環境を整備する
生活リズムが乱れると、脳の活動も不安定になり夜驚症が引き起こされやすくなります。生活習慣の見直しで、症状の改善が期待できます。
カウンセリングや漢方療法
症状が改善しない場合は、カウンセリングや漢方療法を試してみるのも一つの方法です。
- カウンセリング: ストレスの軽減を図る
- 漢方薬: 抑肝散や甘麦大棗湯など
カウンセリングでストレス要因を取り除き、漢方薬で自律神経の乱れを整えることで、症状の改善が期待できるかもしれません。ただし、医師に相談の上、慎重に検討する必要があります。
筆者の実体験
夜驚症が始まったと思われる原因
現在、4歳になる長女は1歳半〜2歳半ぐらいまでこの夜驚症に悩まされました。
今思えば、1歳4ヶ月で保育園に入り、彼女なりのストレスがあったのだと思います。
しかし当時の筆者は、毎晩毎晩続く夜驚症と仕事のストレスで本当に辛かったです。
夜驚症の症状
突然、夜中に覚醒したように激しく泣き出します。
ですが、話しかけたりしても全く反応しません。
最初は夢遊病や精神障害など色々と疑いましたが、その状態を動画に撮ってかかりつけの小児科医に見せたところ、夜驚症だと判明しました。
夜中の2時〜5時ぐらいまでずっと泣き続けるんですが、朝起きたら本人は全く覚えていなかったのが印象的でした。
筆者が行った対策
とにかく辛いのは、こちらが起こされることだったので、夫と日替わりで付き添うようにしました。
無理に起こしたりはしない方が良いと言われたので、ひたすら泣き止むのを待ちました。
そうしていると半年ぐらい経った頃、ちょうど2歳半になるぐらいのタイミングで長かった夜驚症がピタッと止まったのです。
夜驚症が治った要因
これは筆者の勝手な憶測になるのですが、おそらく保育園と言う環境に慣れたこと。
それとある程度、言葉が話せるようになり意思疎通が取れ始めたのが要因では無いかと思っています。
ちょうど夜驚症が終わった頃、イヤイヤ期も収まりかけている時期でした。
まとめ
赤ちゃんの夜泣きと間違えられがちな夜驚症は、脳の発達過程で生じる一過性の睡眠障害です。1歳児で発症することはまれですが、症状があれば落ち着いて対処することが重要です。生活リズムを整え、安全を確保して見守るなどの対応が基本となりますが、症状が重い場合や原因が不明な場合は、医師に相談しましょう。夜驚症は成長とともに自然に治まっていく傾向があり、適切な対処で乗り越えられる一時的な現象だと理解できます。子育ての道のりを一緒に乗り越え、前を向いて進んでいきましょう。
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